
混ぜるを考える
電極スラリー作製の品質を安定化―カクハンター導入で実現した均一混練と作業効率の向上
今回は、リチウムイオン二次電池に用いられる電極材料を主な対象として、充放電や外力に伴う機械的挙動の評価手法の構築や、材料の強度・疲労寿命を予測する力学モデルの確立をテーマに研究を進めている、東京都市大学 理工学部 機械工学科 准教授の岸本 喜直先生にインタビューをさせていただきました。
どのような場面・目的でカクハンターを使用されていますか
試験片を準備する際に、活物質やバインダーなどの材料を所定の配合で混ぜ合わせ、分散状態を整えた電極スラリーを安定して作製するために使用しています。再現性の高いスラリーを効率よく作れる点が大きなメリットです。
他の分散機(例:プロペラ式等)との比較・違いについて
従来のプロペラ式撹拌機では混ざりムラが出やすかったのですが、公転自転式に変えたことでそうした課題が解消され、材料をより均一かつ安定して混練できるようになりました。プロペラ式とは比べ物にならない仕上がりです。
他の公転自転方式の分散機とカクハンターとの比較・違いについて
現在使用している「カクハンター SK-300SⅡ」は装置自体がコンパクトで、研究室内の限られたスペースにも無理なく設置できる点が助かっています。また、攪拌条件の設定も直感的で分かりやすく、初めて使う学生でも迷わず操作できるため、日常的に使いやすい装置だと感じています。
実際に使用されて感じるメリット(仕上がり、作業効率、安全性など)について
仕上がりは均一性が高く,安定したスラリーができるようになりました。年度初めは研究室に配属されたばかりの学生がスラリーを作製するのに慣れが必要だったものが,カクハンターの導入によって品質にばらつきが出ることもほとんどなくなりました。また,密閉して作製できるので飛び散りもなく,安全に作製できます。
使用上の工夫や、特に効果を感じた材料・条件について
材料を混ぜ合わせる分量と撹拌の条件によっては加熱しすぎてしまうので,リアルタイムでの温度測定ができることで,どの時点でどの程度昇温するかが分かるので,スラリーを作製する際の条件出しにかかる時間をかなり短縮化できるようになりました。
使用していて課題に感じる点、改善してほしい点について
撹拌時の音自体は気にならないほど小さいのですが,装置自体の振動で机や棚などが配置次第で共振することがあるので,振動をさらに抑えられると良いのではないかと思います。
今後の研究・開発における展望、カクハンターに期待することについて
現時点でも当方の研究には十分な性能を持っています。かなり頻繁に使っているのと,学生の使い方が荒っぽいことがあるので,早期に故障しないかが気がかりです。
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